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2016年10月27日

乗り物酔い【鍼灸よろず相談】

Q55歳の主婦です。以前から自動車に乗ると気持ちが悪くなります。鍼灸治療はどうでしょうか。


A乗り物酔いは専門的には動揺病と呼び、車のほか、船や電車、飛行機などに乗っているときに冷や汗が出て顔面蒼白になり、吐き気や生唾がこみあげます。無気力、思考力低下などの症状が現れます。ひどくなると、嘔吐(おうと)などで苦しみます。子供に多い症状で、20歳を過ぎると少なくなりますが、40歳〜50歳になると再び増えます。耳の平衡感覚の情報が適正に働かないときに起きますが、乗り物酔いの原因には複雑な過程があります。
50歳のFさんは夫ち二人の飛行機での旅行が決まりました。
楽しみですが、心配は以前からの乗り物酔いです。出発の前日、内関(ないかん)という経穴に皮内鍼(はり)をしました。旅行中何も起こらず楽しく過ごせました。内関は左右の腕の内側にある手首のしわ中央から、体の方へ向かって指2本分ほどのところにあります。ここを指で探ると、日本の細い筋肉にはさまれていることがわかります。
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日経新聞 夕刊【鍼灸よろず相談】にて掲載したものの一部です。
石野尚吾
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2016年10月20日

老人性難聴【鍼灸よろず相談】

Q「74歳の主婦です。高い音が少し聴きにくになりました。鍼治療でどうにかなりますか。」


A「年をとって耳が遠くなるのはやむを得ないことです、しかしどの程度聞き難いのか本人も周りの人もはっきり分からないのでいろいろと誤解を生むこともあります。老人の難聴は大きく分けて三つの原因によります。健康な人に起こる生理的な難聴、加齢による老人特有の病気が原因で起こる難聴、慢性中耳炎や若いときにストマイを使った、騒音下で仕事を長年続けていたなどの原因による難聴があります。非常に聞こえが悪い場合には二番目か三番目のことが多いです。老人性難聴の特徴には何か聞こえるが、それが何を言っているのか分からない、言葉の明瞭度の低下があります。高い音がだんだん聞こえなくなるのも特徴の一つです、日常会話は比較的低い音なので健康で有れば70歳を過ぎても大きな支障がない人が大勢います。75歳のNさんはピアノを教えています、少し聞き難くなったので鍼治療を行いました、ご本人はよけいな音が聞こえなくなり非常に澄んだ音になり聞きやすくなったと感想を述べてくれました。全身を調整する経穴と耳の周囲にある翳風(えいふう)、聴宮(ちょうきゅう)などを使いました。
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日経新聞 夕刊【鍼灸よろず相談】にて掲載したものの一部です。
石野尚吾
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2016年10月12日

ぎっくり腰【鍼灸よろず相談】

Q30歳の男性です。ぎっくり腰を起こしました。鍼(はり)治療がよいと聞きましたがどうでしょうか。


A腰痛ということ一昔前は年寄りのびゅおうきのように思われていましたが、最近は中年層はもとより若い世代や学童まで腰が痛いと聞きます。
ちょっとしたことですぐ腰にくる人が増えています。
Sさんは25歳のOLです。部屋の掃除で床をふいていて、立ち上がろうとしたときに越しに激痛が走り、動けなくなりました。整形外科に行き、レントゲン検査をしても腰の骨に特に異常はありませんでした。痛い腰でかがみながら来院されました。
鍼治療では、腰骨(腸骨)の頂点を結び背骨の突起を上に一つ越え、左右外側に指4本分の位置にある志室(ししつ)、おしりの平らな骨の仙骨で上から二番目の後仙骨孔にある次髎(じりょう)、足のくるぶしの後側のくぼみにある崑崙(こんろん)などを使いました。数回の治療で腰痛は日常生活に支障がないほどに緩和しました。
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日経新聞 夕刊【鍼灸よろず相談】にて掲載したものの一部です。
石野尚吾
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